「プラチナ」その言葉は女性を魅了します。
工業製品にも使われていますが、一般的にはジュエリーを想像する方が多い事と思います。
プラチナの歴史(簡単に)
百貨店に入っている高級ブランドのジュエリーには、必ずと言っていいほどダイヤと共に使われていて、
その美しさにはため息が出ます。
そのプラチナに実は不遇の時代があったこと、ご存じですか?
プラチナは20憶年前の隕石の衝突の時に誕生したと言われています。
20億年前!恐竜時代どころか地球に酸素が増えてきたって時代ですね。
でも、よくクレオパトラなどが付けている宝飾品のイメージはゴールドが多いですよね?
インカ帝国、エジプト展、古代ジュエリー展なども金のジュエリーがほとんどです。
それは、プラチナの溶解温度が銀・金よりもかなり高くて、昔の火力では歯が立たなかったのです。
なので昔の人は使えない金属「小粒の銀(プラチナ)」として、銀よりも価値が低いと蔑称で呼ばれていました。
それが、少しづつ技術の向上やプラチナの鉱山の発見により18世紀ごろには王侯貴族などの上流階級を虜にしていきました。
フランス国王に「プラチナは王にこそふさわしい貴金属」と言わせた程です。プラチナ出世しましたね!
19世紀には、宝石商であるルイ・カルティエが世界初となるプラチナジュエリーを発表しました。
ダイヤモンドの透明性をより際立たせるプラチナは一気に大人気となります。
現在でもプラチナを超える貴金属はいまだ出てきてません。
婚約指輪や結婚指輪に使われだしたプラチナ
カルティエ以来、沢山のジュエラーがダイヤとプラチナの作品を発表し、次第に人々の婚約指輪や結婚指輪にも使われだしました。
一般的な婚約指輪にはダイヤをあしらいますので、その美しさが最大限引き出されるプラチナが人気となります。
変質や変色がしにくく、日常生活にも使いやすいとして結婚指輪としても人気が出ました。
また、金の産出量が地球の中で50Mプール3杯分に対して、プラチナは6メーター立方体に収まる程度。
地球規模で考えたらすごい少ない量ですよね。
なので、プラチナを婚約指輪や結婚指輪で作れるというのは先進国のごく限られた人達のみだと言えます。
その希少性が、一生の愛を誓う際に贈るものとしてふさわしいとされました。
プラチナの刻印の意味
プラチナの純度にはpt850,pt900,pt950, pt1000があります。数字が大きいほど純度の高いプラチナです。
では、一番純度の高いpt1000が指輪に良いプラチナなのかというとそうではありません。
純度が高いほど柔らかいので、通常は他の金属を混ぜて強度を増したpt900を使用します。
「ついぶ」でもpt900を推奨しています。
プラチナのお手入れ方法
プラチナは非常に安定した素材です。
温泉や汗で変色することがないので、安心して日常生活でお使い頂けます。
プラチナを体験する
歴史を知って頂いた上で体験する溶接作業の高温体験や、曲げた時のプラチナの固さなどはまた一味違うものです。
「昔はこんな火力が作れなかったんだな~」とか
「お前出世魚ならぬ、出世金属だな」とか。
プラチナに親近感が湧きますよ。